ズラッと並んだヨーロッパの国旗を見てみると、カラフルでにぎやかなデザインが多い中で、あれ?と思う国もあります。そう、たった2色だけで勝負してる国旗たちです。フランスやイタリアみたいな3色旗が定番っぽく見える中で、2色だけで個性を出してる国って、実はけっこうおもしろいんですよ。
じゃあ、どの国が「2色派」なのか、そしてなんであえて2色なのか。そこにはちゃんと理由があるんです。
ヨーロッパで2色国旗は色数が少ないとシンプルな分、伝えたいメッセージがぎゅっと詰まってることが多いんです。ヨーロッパの2色旗には、それぞれの国の歴史や信念、こだわりが見えてくるんですよ。
ポーランドの国旗は、上が白、下が赤の横二色。めちゃくちゃシンプルだけど、実は中世から続く伝統的な色の組み合わせなんです。
白は純粋さや平和、赤は勇気や自由のために流した血を表していると言われています。地味に見えて、実はかなりエモい。
ヨーロッパのモナコ公国も、白と赤の二色旗。上が赤、下が白という配色で、赤は王家の力、白は神への信仰を表してるそうです。
ちなみにモナコの国旗はインドネシアの国旗とめちゃくちゃ似てます。でもモナコのほうが旗の縦横比がちょっとだけ違うのと、成立時期が古いので「こっちが本家だよ!」って主張しています。
ウクライナの国旗も2色です。上が青、下が黄。パッと見はシンプルだけど、これは「空」と「小麦畑」を表していて、いわば風景画みたいな国旗。
青は平和な空、黄は実りと希望の象徴。農業国としての誇りと、自然の恵みに感謝する気持ちがにじみ出ています。
アルバニアの国旗は、赤地に黒い双頭のワシという超インパクト系。色としては赤と黒の2色なんですが、とにかく強そうで威厳がすごい。
この黒いワシはビザンツ帝国由来のシンボルで、赤は独立と勇気を示しています。ほかの2色旗と比べてちょっと異質な雰囲気ですが、それもアルバニアらしさです。
2色しか使わないということは、ある意味で「それだけで足りる」っていう自信の表れでもあります。無駄がないぶん、象徴性がぎゅっと詰まっていて、見る人に強く印象を残すんです。
色が少ないと、パッと見て意味が伝わるのも大きなポイントです。どこかの戦で生き残った旗とか、民衆が掲げた布とか、原点に近い“シンボルの力”を感じますよね。
とくに戦いや革命を経てきた国では、2色という制限の中で、最も大事なメッセージだけを残してきたことが多いです。
ヨーロッパには3色旗も4色旗もありますが、2色旗はその中で異彩を放っています。色数の少なさが、かえって個性として際立ってるんです。
「派手さはいらない。これが自分たちの色だ」って感じで、静かに自己主張するタイプの旗が多いのも特徴です。
管理人
ヨーロッパの国旗って、どれも同じに見えて実はぜんぶ違う。でも、たった2色しか使ってない国旗にこそ、国の“らしさ”がギュッと詰まってるんですね。色が少ない=地味、じゃないんです。