ブルガリアの国旗
国旗の基本情報 |
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採用国 | Bulgaria(ブルガリア) |
採用年 | 1991年(民主化後の憲法で再確認) |
縦横比 | 3:5 |
デザイン |
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色の意味 |
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備考 |
ロシアの三色旗の影響を受けており、19世紀末のオスマン帝国からの独立運動と共に定着。 |
白・緑・赤の横三色――ブルガリアの国旗は、一見するとシンプル。でもこの3色には、それぞれブルガリアという国がどんな自然に囲まれ、どんな価値観を大事にしてきたのかが、ぎゅっと詰まってるんです。しかもこの旗、オスマン帝国からの独立運動の中で生まれてきた“自由の旗”でもあるんですよ。この記事では、ブルガリア国旗の色と形の意味、似た旗との違い、そしてブルガリアの歴史とどう結びついているのかをわかりやすく紹介します!
ブルガリアは、バルカン半島の東側にある国で、黒海に面し、ギリシャやルーマニアなどと国境を接しています。首都はソフィア。バラの香りで有名な「バラの谷」や、ヨーグルト発祥の地としても知られてますよね。
でも実はこの国、長い間オスマン帝国の支配を受けていて、そこから抜け出すために19世紀後半に独立運動が盛んになった歴史があります。そんななかで生まれたのが、いまの三色旗。自然・民族・独立の象徴として、ブルガリアの心を支えてきたんです。
ブルガリアの国旗は、白・緑・赤の横じま。よく見ると、他のヨーロッパ諸国にも似た旗があるけど、ブルガリアならではの自然と歴史を色で表しているんですよ。
白は、純粋さ・平和・自由を象徴する色。ブルガリア人がオスマン帝国の支配から解放されたときの希望の色でもあり、「新しい時代をまっさらな気持ちで迎えたい」っていう想いが込められていたとも言われてます。
緑は、ブルガリアの自然・森林・農業を表す色。この国には美しい山々や肥沃な土地がたくさんあって、昔から農業が国の土台になってきたんですね。自然とともに生きてきたブルガリア人らしい色です。
赤は、祖国のために流された血・勇気・愛国心の色。特にオスマン帝国からの解放を目指して戦った人々へのリスペクトが強く込められていて、「この赤がなかったら今のブルガリアはない」と言ってもいいくらい大切な色なんです。
ブルガリア国旗は、ほかの三色旗と配色がそっくりなので見間違えやすいんですが、色の順番・方向・モチーフが入っていないことで区別できます。特にハンガリーとはかなり似てるので、順番を覚えておくと見分けやすいですよ。
ブルガリアの国旗は、何度かマイナーチェンジをしてきたけど、基本の三色はずっと変わっていないんです。それだけこのデザインに対する想いが深いってことなんですよね。
オスマン帝国からの解放後、1879年に制定されたブルガリアの最初の憲法で、白・緑・赤の三色旗が国旗として正式に採用されました。これはロシアの三色旗(白・青・赤)にヒントを得たとも言われています。
1946年、ブルガリアが社会主義国家になると、三色旗の左上に国章(麦穂・歯車・赤い星)が追加されました。これは社会主義国家でよく見られるスタイルですね。
でも国章が入ることで、政治色が強くなりすぎると感じた人も多かったようです。
東欧の民主化の流れにのって、ブルガリアでも体制転換が進み、1990年には社会主義の国章が外されて、今のようなシンプルな三色旗に戻りました。このとき国民の間では、「ようやく本来のブルガリアの旗に戻った」と喜びの声が多く上がったそうです。
ブルガリアの国旗は、自然への感謝・民族の誇り・自由への情熱をあらわす三色でできた、シンプルだけど奥深いデザインです。白は純潔と平和、緑は大地と恵み、赤は戦いと犠牲――どれもこの国のアイデンティティを表す大切な色なんですね。
静かにたたずむような見た目なのに、ブルガリア人の心の底にある想いがちゃんと伝わってくる――そんな旗なんです!