スコットランドの国旗
国旗の基本情報 |
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通称 | セント・アンドリューズ・クロス(Saint Andrew’s Cross) |
採用国 | Scotland(スコットランド) |
採用年 | 16世紀(広く使用されはじめた時期) |
縦横比 | 3:5(慣例的に使用される比率) |
デザイン |
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色の意味 |
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備考 |
イギリスのユニオンジャックにも取り入れられている要素で、最も古い国旗の一つとされる。 |
スコットランドの国旗って、青地に白い斜め十字のシンプルなデザイン。でもこの旗、実はヨーロッパの中でもかなり古い歴史を持つ国旗なんです。しかも、そのデザインには伝説と信仰が深く関わっていて、スコットランドの人たちの誇りや団結の象徴として、今も大事にされているんですよ。この記事では、スコットランド国旗の色と形の意味、由来となった聖人やイギリスとの関係まで、やさしく紹介していきます。
スコットランドは、イギリスの北部にある地域で、イングランド・ウェールズ・北アイルランドと一緒にイギリス(UK)を構成している国のひとつです。首都はエディンバラで、伝統的なバグパイプの音やキルト(タータン柄のスカート)でも有名ですよね。
でも歴史をさかのぼると、スコットランドはかつて独立した王国だったんです。イングランドとの戦いや同盟、統合のなかで、自分たちの文化や信仰をずっと守り続けてきたという強い誇りがあるんですよ。
そして、それを象徴しているのが、まさにこの青と白の国旗なんです。
スコットランドの国旗は、青地に白い斜めの十字(X字)が入ったデザイン。これは「聖アンドリューの十字」と呼ばれていて、スコットランドの守護聖人である聖アンドリューにちなんで作られたものなんです。
真っ白なX字の十字は、キリスト教の聖人アンドリュー(アンデレ)が処刑されたときに使われた「斜めの十字架」を表しています。伝説によると、アンドリューは自分がイエスと同じ形の十字架で処刑されるのはおそれ多いとして、斜めに傾いた十字架を希望したんだとか。
スコットランドではこのアンドリューを国の守護聖人としてとても大切にしていて、その象徴が国旗にもなっているんです。
背景の青色には、いくつか意味があります。一つは、スコットランドの空の色。高地の美しい風景に広がる澄んだ青空を思い浮かべると、なんとなくぴったりですよね。
もう一つは、忠誠心や誠実さを表しているという説。つまり、スコットランドの人たちが神や祖国に誓った誠実さが、この青に込められているんです。
似てる国旗というか縁ある国旗の面々です。ユニオンジャックをよく見ると、斜めに白い十字がちゃんと入っていて、それがスコットランドの旗をベースにしているんですね。イギリスの一部としてスコットランドの存在がしっかり反映されているというわけです。
スコットランドの国旗は、ヨーロッパでも最古級の部類に入るんです。国の歴史とともに育ってきたこの旗の歩みを、ざっくり見ていきましょう。
スコットランドに聖アンドリュー信仰が伝わったのは、おそらく8〜9世紀ごろ。伝承によると、アンドリューの遺物(聖遺物)がこの地にもたらされたことで、守護聖人として広く信仰されるようになります。
このころから斜め十字のデザインが、スコットランドの象徴として使われはじめたんですね。
スコットランドがイングランドと独立をかけて争っていた時代、スコットランド兵の旗としてこのデザインが広く使われます。特にバノックバーンの戦い(1314年)では、白い斜め十字の旗がスコットランド軍を鼓舞したと言われています。
この頃には、もう国旗としての役割がはっきりしていたんです。
スコットランドとイングランドが同じ王様のもとで統合された1606年。ふたつの国の旗を組み合わせてユニオンジャックが作られます。そこでも、この白い斜め十字がきちんと取り入れられていて、スコットランドのアイデンティティはそのまま残されたんです。
スコットランドの国旗は、信仰・誇り・団結の象徴です。白い斜め十字には守護聖人アンドリューへの敬意が、青には空のように広く深い忠誠の気持ちが込められています。
シンプルだけど、とってもパワフル。
この旗は、スコットランドの人たちがどんな時代でも自分たちのルーツを大切にしてきたことを、今も静かに語り続けてるんですね!