現代ヨーロッパ国旗情報:イングランド編

この記事ではイングランド国旗の由来と色の意味について解説しています。発祥とされるドラゴン退治伝説、十字のデザイン、赤と白の象徴などに注目し、セント・ジョージ・クロスの背景について詳しく探っていきましょう。

イングランド国旗の由来&色の意味|発祥はドラゴン退治伝説?

イングランドの国旗

 

国旗の基本情報

通称 セント・ジョージ・クロス(St. George‘s Cross)
採用国 England(イングランド)
採用年 13世紀頃(十字軍時代より使用)
縦横比 3:5(慣例的比率)
デザイン
  • 白地に赤い十字(横線・縦線が中央で交差)
  • キリスト教の聖人「聖ゲオルギウス(セント・ジョージ)」の象徴
色の意味
  • 赤:勇気・殉教
  • 白:純潔・平和
備考

イングランドの国旗は、イギリス(連合王国)の一部としてユニオンジャックの構成要素となっている。
サッカーやラグビーなどイングランド代表の試合では単独で掲げられることが多い。

白地に赤い十字がどーんと入った、超シンプルなデザイン。それがイギリス構成国の一つイングランドの国旗です。パッと見た感じ「ん?これって十字だけ?」と思うかもしれないけど、実はこの旗、イングランドの歴史と文化がぎゅーっと詰まった、ものすごく意味のある旗なんですよ!

 

この記事では、そんなイングランド国旗の色や形の意味、似てる旗との違い、そして歴史的な背景まで、わかりやすく解説していきますね。

 

 

イングランドってどんなところ?

 

イングランドは、イギリスの中でも一番大きな地域で、ロンドンがあるところです。「イギリス=イングランド」って思ってる人も多いかもしれないけど、実はスコットランド、ウェールズ、北アイルランドも合わせて「イギリス(UK)」になるんです。

 

イングランドは、昔から王様やお城が出てくるような歴史がたっぷりある国。サッカーも人気で、プレミアリーグなんかは世界中の人が注目しています!

 

国旗デザインの意味

赤い十字=セント・ジョージの十字

イングランド国旗最大の特徴といえる「赤い十字」は、別名「セント・ジョージ・クロス」って呼ばれてます。セント・ジョージっていうのは、中世ヨーロッパの伝説に出てくるドラゴン退治のヒーローで、勇気の象徴みたいな存在なんです。

 

イングランドでは、13世紀ごろからこの聖人を守護者としてあがめていて、彼の旗を軍旗として使うようになったのが、今の国旗の始まりなんですね。

 

白地=清らかさと正義の象徴

背景の白色は、「純粋さ」や「正義」を表しているって言われています。戦いのときにも、「正しいことのために立ち上がるぞ!」っていう気持ちが込められてたみたいですね。

 

似てる旗

国・地域 デザイン 特徴
イングランド 白地に赤の縦横十字(セント・ジョージ・クロス)
イギリス(UK) イングランド、スコットランド、アイルランドの旗が合体してできた「ユニオンジャック」
ジョージア(旧グルジア) 白地に赤い十字+4つの小さな十字
デンマーク 赤地に白い十字(ダンネブロ)。イングランドとは逆に、背景が赤くて十字が白。世界最古の国旗。
スイス 赤地に白い「短い」十字。赤と白の配色が逆で、形が正方形。

 

こんな感じでヨーロッパには、イングランドと似た意匠を持つ国旗がいくつかありますね!

 

まずイギリスのユニオンジャックは、イングランドに加えてスコットランドやアイルランドの聖人の旗を組み合わせたもので、その一部にセント・ジョージ・クロスが含まれています。

 

また、ジョージアの国旗には複数の赤十字が配され、聖ゲオルギウスの影響が色濃く見られます。さらに、デンマークのダンネブロ(白十字の赤旗)やスイスの白十字も、キリスト教的象徴として共通点があり、イングランド国旗と構造的に似た印象を持っているのです。

 

国旗の変遷にみる国の歴史

イングランドの旗って「白地に赤い十字」という超シンプルなデザインですけど、ここにたどり着くまでにけっこう長い歴史があるんです。時代によって使われ方も意味も変わってきてて、まるでそのときそのときの「イングランドの気持ち」が旗に表れてるみたいなんです。

 

十字軍の時代に初登場!(12世紀ごろ〜)

まず、イングランドの国旗のはじまりは、中世の「十字軍」っていう戦争の時代なんです。当時のヨーロッパでは、キリスト教の聖地を守るために兵士たちが遠くまで戦いに行ってて、そのときに自分たちのチームのしるしとして旗を使ってたんですね。

 

で、イングランドの兵士たちが選んだのが、白い地に赤い十字。これは「セント・ジョージ」っていう守護聖人のマークなんです。彼はドラゴンを倒した伝説のヒーローって言われてて、当時のイングランド人にとって「正義の味方」的存在だったんですね。

 

管理人

 

ちなみにこの旗、当時はイタリアのジェノヴァって町の人たちも使ってて、イングランドが「その旗、ちょっと貸してくれない?」ってお願いして使い始めた…って話もあるんです。
ちょっとびっくりですよね、「国旗がレンタルスタートだったかも?」って!

 

 

王様たちの旗として定着(14〜16世紀)

時代が少し進むと、セント・ジョージの赤十字の旗は、だんだんイングランド軍の公式な旗になっていきます。特にエドワード3世っていう王様のころは、「セント・ジョージの名のもとに戦え!」って、めちゃくちゃ大事にされてたんですよ。

 

このころから、国の旗としての役割がはっきりしてきて、「イングランドといえばこの旗!」ってイメージがだんだん強くなってきたんですね。

 

スコットランドとの合体でユニオンジャック誕生!(1606年)

1600年代になると、ちょっと大きな変化が起こります。なんと、スコットランドの王様だったジェームズ6世が、イングランドの王様も兼ねることになったんです。これでイングランドとスコットランドが「同じ王様を持つ国同士」になったんですね。

 

「じゃあ、旗も合体しちゃおう!」ってことで生まれたのが、あのユニオンジャック。イングランドの赤十字と、スコットランドの青地に白い斜め十字(これも聖人の旗)を合わせたデザインです。

 

でも、だからといってイングランドの旗が使われなくなったわけじゃないんですよ。
軍の旗や、地域の行事なんかではずっと使い続けられてきたんです。

 

現代では「イングランドらしさ」のシンボルに

そして今、イングランドの旗は「自分たちはUKの中でもイングランドなんだよ!」っていう地域の誇りを表すものとして、すごく大事にされています。

 

たとえば、サッカーのイングランド代表の試合のとき。観客席にたっくさんの白赤の旗が揺れてるの、見たことありませんか? あれ全部、セント・ジョージの十字なんです。

 

応援グッズとか、パブの飾りつけなんかにもめっちゃ使われてますよ。

 

まとめ:旗が伝えてくれるもの

イングランドの国旗、ただの十字に見えるけど、そこには中世の伝説人々の誇りがぎゅっと詰まってるんですね。「自分たちのヒーローを大切にする心」や「正しいことのために立ち上がる強さ」…そんなメッセージが、この赤と白の組み合わせに込められているんです。