ポルトガルの国旗
国旗の基本情報 |
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採用国 | Portugal(ポルトガル) |
採用年 | 1911年(共和制移行に伴い採用) |
縦横比 | 2:3 |
デザイン |
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色の意味 |
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備考 |
王政から共和制への移行後に制定された旗で、伝統と近代の融合を象徴。 |
緑と赤のツートンに、真ん中で金色の複雑な紋章がきらり――ポルトガルの国旗って、他のヨーロッパ諸国と比べてもかなり濃いめの色づかいで、しかもシンボルたっぷりのデザインになっていますよね。でもこれ、ただ派手にしただけじゃなくて、ポルトガルという国がどんな歴史を歩み、どんな理想を大切にしているかを、ぎゅっと詰め込んだ旗なんです。この記事では、ポルトガル国旗の色や紋章に込められた意味、その由来、そして国の歩みとどうつながっているのかをわかりやすく解説していきます!
ポルトガルは、ヨーロッパの西端にある国で、スペインとだけ国境を接し、もう片側は大西洋。つまり、海に向かって開かれた国なんです。首都はリスボンで、かつては大航海時代をけん引した海洋帝国として知られていました。
植民地帝国としてはブラジルやモザンビークなど、世界中に拠点を持っていた時代もありました。その歴史と誇り、そして共和制へと進んだ近代の理想が、国旗のデザインにもしっかり反映されているんです。
ポルトガルの国旗は、左が緑、右が赤という縦の2色に、中央に金色のアームillary sphere(天球儀)+伝統的な国章が配置されています。このデザインには、政治、宗教、歴史、科学といった、いろんな意味が重なってるんですよ。
緑の部分には、未来への希望という意味が込められています。ポルトガルが1910年に王政から共和制へ移行したとき、「新しい時代への希望の色」として取り入れられたと言われています。
一説には、ナポレオン戦争で活躍した兵士たちがつけていた緑色のリボンから来ているとも。どちらにしても国の再出発を象徴する色なんです。
赤は、共和革命で犠牲になった人々や、独立と自由のために戦った人々の血を表しています。また、勇気や愛国心の色でもあり、国の“熱さ”を感じさせる部分ですね。
この2色のコントラストが、ポルトガルの「誇りと理想」をくっきりと際立たせています。
真ん中にある金色の天球儀は、大航海時代の象徴。ポルトガルの航海士たちはこれを使って世界中を航海し、世界地図を塗り替えてきたんです。この天球儀は、科学・探検・進歩を意味していて、ポルトガルの世界進出の歴史をたたえているんですね。
そしてその上にある赤い盾と5つの青い盾は、ポルトガルの伝統的な国章。中央の青い盾には白い点が5つずつ打たれていて、これはキリストの五つの傷やムーア人に勝利した戦いなどを表すとされ、周囲の城壁はかつての独立戦争で奪った敵の城を示しているとも言われています。
ポルトガルの国旗は、大胆な配色+中央の天球儀&国章という強い個性があるので、実はけっこう唯一無二の存在。でも旧植民地や航海時代に関わった国の中には、要素が似ている旗がいくつかあります。特にブラジルとは、色使いや象徴の発想に共通点が見えるんですね。
ポルトガルの国旗は、王政から共和制への移行、そして海洋帝国としての自負とともに進化してきました。今のデザインにたどりつくまでにも、いくつか段階があるんです。
12世紀の建国当初から、ポルトガル王国の旗は白地に赤や青の盾型の紋章を使っていました。これは王の権威とカトリックの守護を意味していて、王政時代の象徴でした。
王政末期の国旗は青と白の縦二色+国章でした。青は聖母マリアを、白は純粋と平和を象徴していて、カトリックと王政の結びつきを示すものでした。
1910年の革命で王政が崩れ、翌1911年に緑と赤の新国旗が採用されました。これは「新しい時代」「国民のものとしての国家」というメッセージが込められた大きな変化でした。
それから今まで110年以上、このデザインがずっと続いてるんです。
ポルトガルの国旗は、革命の情熱・未来への希望・そして海洋国家としての誇りを一枚に凝縮した力強い旗です。赤は国の犠牲と情熱、緑は希望と再出発、天球儀と紋章は歴史と誇りの証――どれもポルトガル人の国としてのアイデンティティを物語っています。
見るたびに、「私たちはどこへでも行ける、どんな時代でも進める」という開かれた国の精神が感じられる――そんなダイナミックで誇り高い旗なんですね!