現代ヨーロッパ国旗情報:フランス編

この記事ではフランス国旗の由来や色の意味について解説しています。青・白・赤のトリコロールに込められた自由・平等・博愛の理念、フランス革命との関係、近代国家の象徴性などに注目し、国旗が語る理想と精神について詳しく探っていきましょう。

フランス国旗の由来&色の意味|革命精神と理想が重なるトリコロール

フランスの国旗

 

国旗の基本情報

通称 トリコロール(三色旗)
採用国 France(フランス)
採用年 1794年(フランス第一共和政時に制定)
縦横比 2:3
デザイン
  • 左から青・白・赤の縦三色旗
  • フランス革命を象徴し、共和主義や自由の精神を表現する旗
色の意味
  • 青と赤:パリ市の伝統色であり、革命的市民を象徴
  • 白:王政を象徴し、民衆との調和を意図する
備考

「トリコロール」は世界中の国旗デザインに影響を与えた。
ナポレオン政権や王政復古期に一時的な変更があったが、現在は共和国の象徴として定着している。

青・白・赤の三色が縦に並んだ、いわゆる「トリコロール」。フランスの国旗って、見たことない人はいないんじゃないかってくらい有名ですよね。でもこの三色、ただのカラフルな組み合わせじゃなくて、フランス革命で生まれた自由・平等・博愛の理想が、しっかり詰まってるんです。この記事では、フランス国旗に込められた意味や由来、似ている旗との違い、そして国の激動の歴史とどう結びついているのかを、わかりやすく解説していきます!

 

 

フランスってどんな国?


フランスは西ヨーロッパに位置する大国で、世界のファッション、芸術、哲学、そして革命の国としても知られています。首都はパリ。エッフェル塔やルーブル美術館だけじゃなく、歴史や政治の面でも世界に影響を与えてきた国なんです。

 

とくに18世紀末のフランス革命は、ヨーロッパだけじゃなく世界中に大きな波を起こしました。そのときに誕生した国旗――つまり今の三色旗が、「国民の力で国を変えるんだ」という強いメッセージを発するシンボルになったんです。

 

国旗デザインの意味・由来

フランス国旗は、青・白・赤の縦じまの三色旗。いまでは「トリコロール」として世界中で親しまれてますが、革命とともに生まれた旗なんですよ。

 

三色は「自由・平等・博愛」の象徴

フランス革命の理念である自由・平等・博愛(Liberté, Égalité, Fraternité)。この三つの価値を、3つの色で表現しているというのが一番有名な説です。

 

  • 青:自由(Liberté)
  • 白:平等(Égalité)
  • 赤:博愛(Fraternité)

 

ただしこれは後づけとも言われていて、当初はもっと具体的な人々や思想を色に当てていたという説もあるんです。

 

パリ市の色+王権の白=国民と王の融合

青と赤はパリ市の伝統色で、白は王家ブルボン朝の色革命後に国民と王権の調和を目指したときに生まれたデザインなんです。

 

1789年、バスティーユ牢獄が襲撃されたとき、民兵たちが赤と青のリボンをつけ、そこに国王が白を加えたのが始まりとされます。これが、のちに国家の象徴として受け継がれていったんですね。

 

似てる国旗

デザイン 特徴
フランス 青・白・赤の縦三色。フランス革命期に誕生し、自由・平等・友愛を象徴。世界中に三色旗ブームをもたらした先駆的存在。
イタリア 緑・白・赤の縦三色。フランスの三色旗の影響を受け、ナポレオンが持ち込んだ理念を反映。配色は異なるが構成形式は同一。
ロシア 白・青・赤の横三色。フランスと色は重なるが、向きが異なり、由来はオランダとビザンツ文化の影響。スラブ諸国の旗にも影響を与えた。
ルクセンブルク 赤・白・青の横三色。フランスと配色は似るが、順番と配置が異なる。オランダ国旗に酷似しており、青の明るさと比率で識別される。

 

フランスの三色旗は、世界中の三色旗(トリコロール)の原点とも言われています。特にイタリアとはかなり間違われやすいですが、フランスは青・白・赤、イタリアは緑・白・赤なので、最初の色を見ればすぐわかりますよ。

 

国旗の変遷にみる国の歴史

フランスの国旗は、革命の時代に生まれてから王政復古・帝政・共和国と目まぐるしく形を変えつつも、三色旗は生き残ってきたんです。

 

1790年代、フランス革命で三色旗が誕生

1790年ごろ、三色のリボンが人気になり、海軍旗として最初に三色旗が採用されます。やがて国民議会によって正式な国旗に。このときから「自由の象徴」としての三色旗が生まれたんですね。

 

ナポレオンの帝政期も三色旗を継続

ナポレオン時代には、三色旗にワシや星を加えた軍旗などが使われましたが、基本の三色はそのまま残されました。これはナポレオン自身も革命の継承者という立場をアピールしていたからだとされています。

 

王政復古では白旗、そして再び三色旗へ

1815年、ブルボン朝の王政が復活すると、一時的に白旗(王家の色)が国旗に戻されます。でもその後、国民の反発とともに再び三色旗が復活。現在の第五共和政でも、このトリコロールが正式な国旗として続いています。

 

まとめ:旗が伝えてくれるもの

フランスの国旗は、自由・平等・博愛という人類共通の理想を掲げた、まさに“思想の旗”とも言える存在です。青・白・赤という3色は、パリ市民の勇気、王権との関係、そして国を一つにする力を象徴しています。

 

世界中に広がった三色旗の原点にして、革命とともに歩んだ旗――。
この旗を見ると、フランスがただの国じゃなく、「考える国」「変える国」だってことがよくわかりますよね!