現代ヨーロッパ国旗情報:スウェーデン編

この記事ではスウェーデン国旗の由来や色の意味について解説しています。黄色い十字の宗教的象徴、青と黄の自然モチーフ、スカンディナヴィアの共通デザインなどに注目し、国旗に込められた民族の誇りについて詳しく探っていきましょう。

スウェーデン国旗の由来&色の意味|北の光と信仰が導く十字の旗

スウェーデンの国旗

 

国旗の基本情報

採用国 Sweden(スウェーデン)
採用年 1906年(現在のデザインを国旗法により制定)
縦横比 5:8
デザイン
  • 青地に黄色のスカンジナビア・クロス(左寄りの十字)を描いた旗
  • 北欧諸国に共通するスタイルで、スウェーデンの王家の色彩に由来
色の意味
  • 青:空と湖、誠実と忠誠
  • 黄:寛容、気高さ、太陽
備考

スウェーデン王家の紋章を起源とする伝統的配色で、少なくとも16世紀には使用されていた。
スカンジナビア・クロスはキリスト教信仰を象徴し、北欧諸国の共通点でもある。

青地に黄色い十字――スウェーデンの国旗って、北欧らしい爽やかさと落ち着きがあって、とっても印象に残りますよね。でもこの旗、色の選び方も、十字のカタチも、なんとなくおしゃれだからってだけで決めたわけじゃないんです。国の歴史や信仰、自然とのつながりが、ぎゅっと詰まっているんですよ。この記事では、そんなスウェーデン国旗に込められた意味や背景、他の北欧の旗との違いなどを、わかりやすくお話ししていきますね。

 

 

スウェーデンってどんな国?


スウェーデンは、北ヨーロッパのスカンジナビア半島にある国で、フィンランドやノルウェーとお隣同士です。森や湖がとにかく多くて、自然が豊か。そして何より有名なのが福祉国家としての顔ですよね。首都はストックホルムで、デザインやポップカルチャーの面でも世界に影響を与えている国です。

 

でも、今のスウェーデンがあるのは、長い歴史とキリスト教の影響、そして北欧ならではの自然との共存があったからこそ。その流れが、国旗にもきちんと表れているんです。

 

国旗デザインの意味・由来

スウェーデンの国旗は、青い地に黄色いスカンジナビア十字が入ったデザイン。シンプルだけど、この色とカタチにはしっかりした由来があるんですよ。

 

青は空と湖、そして忠誠心

は、スウェーデンの空と湖を表しています。スウェーデンって、本当に湖がたくさんあって、空の色も澄んでるんですよね。そういう自然の豊かさがこの色に込められているんです。

 

さらに青には、忠誠・誠実・真心といった意味もあって、国に対する思いや人との絆を大切にする国民性ともつながっているんですよ。

 

黄色は太陽の光と寛容さ

黄色は、太陽の光の象徴。北欧って冬はとっても日が短くなるので、太陽の存在って特別なんです。だからこそ、「光が差し込む」「希望が見える」みたいな前向きな意味が黄色に託されているんですね。

 

あと、黄色には寛容さや温かさって意味もあって、スウェーデンの社会が目指してきた“みんなで助け合う”っていう姿勢ともリンクしてるんです。

 

十字はキリスト教とのつながり

このスカンジナビア十字っていう形は、北欧の国々に共通する特徴。キリスト教の信仰を表す記号として、中世からずっと使われてきたんです。

 

スウェーデンも、16世紀にルター派のキリスト教を受け入れて以来、十字の形を「国と信仰の中心」として大事にしてきました。

 

似てる国旗

デザイン 特徴
スウェーデン 青地に黄色の北欧十字。スカンディナヴィア十字の伝統を守りつつ、青は空と湖、黄はキリスト教と王権を象徴する。
デンマーク 赤地に白の北欧十字。スウェーデンと構造は同じだが、配色が異なり、世界最古の現存国旗として十字旗の起源的存在。
ノルウェー 赤地に青と白の北欧十字。スウェーデンと連合していた歴史を反映し、デンマークとスウェーデン両国の配色を融合した構成となっている。
フィンランド 白地に青の北欧十字。スウェーデンの支配を経て北欧の一員として十字構成を採用し、色は雪と湖という自然イメージを重視。
アイスランド 青地に赤と白の北欧十字。ノルウェーとデンマークの影響を受け、スウェーデンと同様の構造ながら配色に歴史的継承関係がある。

 

スウェーデンの国旗と似ている国旗といえば、やっぱり他の北欧の国々の旗ですね。色は違えど、形がとってもよく似ています。
どれもスカンジナビア十字を採用しているのは、「北欧の仲間だよ」っていうサインみたいなものなんです。独自性と連帯を兼ね備えた素晴らしいデザインだと思います。

 

国旗の変遷にみる国の歴史

今のスウェーデン国旗って、実はけっこう昔からあるんです。でも、その姿が今のかたちに落ち着くまでは、いろんな歴史の流れがあったんですよ。

 

13世紀、紋章として黄色と青が登場

スウェーデンで黄色と青の配色が登場したのは、13世紀ごろ。当時の王室の紋章に青地に金色の王冠などが使われていて、これが国旗の元になったとされています。

 

このころからすでに王権と国家の象徴として、この2色が使われていたんですね。

 

16世紀、宗教改革と旗の十字形が定着

1523年にグスタフ・ヴァーサ王が即位し、スウェーデンが独立を取り戻します。この時期にルター派を国教として採用し、十字の形が公式に使われるようになっていきます。

 

これが現在のスカンジナビア十字の始まりです。

 

1906年、現在のデザインが法律で決定

1906年、今の青と黄色の国旗が正式にスウェーデン国旗として法律で制定されました。それ以降は、ほとんど変更されることなく国民に親しまれてきたデザインとして定着しているんです。

 

まとめ:旗が伝えてくれるもの

スウェーデンの国旗は、北の自然・信仰・そして国民の優しさを静かに語ってくれる旗です。青は空と湖、黄色は太陽の光。そして十字は、昔から大切にされてきた信仰のしるし。

 

パッと見はシンプルなのに、見れば見るほど深い――
そんな北欧の哲学みたいな魅力が、この旗には詰まってるんですね!