スロバキアの国旗
国旗の基本情報 |
|
---|---|
採用国 | Slovakia(スロバキア) |
採用年 | 1992年(チェコスロバキア解体直前に制定) |
縦横比 | 2:3 |
デザイン |
|
色の意味 |
|
備考 |
チェコとの分離独立を経て独自のアイデンティティを示すため、類似のロシア国旗との差別化として国章を追加。 |
スロバキアの国旗は、ぱっと見はよくある三色旗に見えるかもしれません。でも明確に違う点として、山と十字架が組み合わさった個性的な紋章が入っていて、実はスラブの団結・信仰・国土の誇りがギュッと詰め込まれてるんです。この記事では、スロバキア国旗のデザインや色の意味、紋章の由来、そして国の歩みとともに変わってきた国旗の歴史をわかりやすく紹介します!
スロバキアは中央ヨーロッパにある内陸国で、チェコ、オーストリア、ハンガリー、ウクライナ、ポーランドと国境を接しています。首都はブラチスラヴァで、山や城がたくさんあって、自然と歴史が共存する国として知られています。
1993年まではチェコと一緒に「チェコスロバキア」という国でしたが、「ビロード離婚」と呼ばれる平和的な分離によって独立した共和国になりました。そんな新しい国だけど、民族や信仰への誇りはとっても深く、国旗にもその思いがしっかり込められてるんです。
スロバキアの国旗は、白・青・赤の横三色に、左寄りに国章(紋章)がついたデザイン。この色の並びと紋章には、それぞれしっかりした意味と歴史があります。
まず基本の白・青・赤という配色は、スロバキアだけじゃなくてロシア・セルビア・スロベニアなど、他のスラブ系の国々と共通しています。これは「汎スラブ色」と呼ばれていて、19世紀の民族主義の高まりの中で、「スラブ民族の団結」を象徴する色として定着していったんです。
それぞれの色には、以下のような意味が込められています。
ただの三色じゃなくて、国民の想いがつまった色たちなんですね。
国旗の左寄りにある赤地に白い二重十字+青い山々の紋章は、スロバキアの心とも言える存在。十字架と山の組み合わせって、ちょっと珍しいですよね。でもここに、信仰と国土への誇りが表れているんです。
まず白い二重十字は、キリスト教の象徴。スロバキアでは9世紀にモラヴィア王国でキリスト教が広まったという歴史があって、それ以来信仰は民族の精神的な支柱になってきました。
その下にある青い三つの山は、タトラ山脈・ファトラ山脈・マトラ山脈を表していると言われていて、これも自然と共に生きるスロバキア人の誇りを示しているんです。
スロバキアの国旗って、色の並びだけ見るとロシアやスロベニア、セルビアとすごく似ていて、間違えそうになります。大きな違いは国章が入っているかどうかですね。スロバキア国旗の「白・青・赤」+「二重十字と山」という組み合わせは、この国だけのアイデンティティなんです。
スロバキアの国旗は、比較的新しい国のものですが、それまでにはいろんな統合と独立の歴史がありました。国旗の変化を見ると、スロバキアの歩みがよくわかります。
1918年の第一次世界大戦後に成立したチェコスロバキアでは、青・白・赤の三色旗+三角マークが使われていました。これはチェコを中心としたデザインで、スロバキア独自の要素は少なかったんですね。
第二次世界大戦中、スロバキアはナチス・ドイツの支援で一時的に独立国家となり、今と似た三色旗+十字紋章を使用します。ただしこの時期の旗は、戦後の歴史の中ではややデリケートな存在ともなっています。
1993年、チェコスロバキアが平和的に分離(いわゆる「ビロード離婚」)したことで、スロバキアは独立国家に。現在の三色旗+二重十字の国章を正式に採用し、民族としての誇りと新しい出発を旗に込めるようになったんです。
スロバキアの国旗は、スラブのつながり・信仰・自然への敬意がぎゅっと詰まった一枚です。白・青・赤の三色で仲間との団結を、二重十字でキリスト教の伝統を、三つの山でふるさとへの誇りを語っています。
見た目はよく似た旗が多いけど、この国だけの歴史と思いがしっかり息づいているんです。
小さな国でも、自分たちのルーツを大切にする――そんな芯の強さを感じさせる国旗なんですね!