ギリシャの国旗
国旗の基本情報 |
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採用国 | Greece(ギリシャ) |
採用年 | 1978年(現在のデザインを正式に採用) |
縦横比 | 2:3 |
デザイン |
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色の意味 |
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備考 |
1820年代の独立戦争以来、青と白はギリシャ国家の象徴色として使われてきた。 |
青と白のストライプに、左上の白い十字――ギリシャの国旗は、一目で“地中海の国”らしさが伝わってくる爽やかなデザインですよね。でもこの旗、見た目の美しさ以上に自由への闘い・正教への信仰・そして海と空の国民的アイデンティティを深く映し出しているんです。この記事では、ギリシャ国旗に込められた色と形の意味、その歴史的背景や似ている旗との違いなどを、分かりやすく紹介していきます。
ギリシャはヨーロッパ南東部、バルカン半島の南端に位置する国で、エーゲ海やイオニア海などに囲まれた島と海の国です。首都はアテネで、古代ギリシャ文明の発祥地としても有名ですよね。
世界遺産が多数ある一方で、1821年にオスマン帝国からの独立戦争を経て近代国家として誕生したという、自由への強い志も持ち合わせた国なんです。
そんなギリシャの国旗には、海と空の青、信仰と純粋さの白、そして独立の魂が込められています。
ギリシャの国旗は、青と白の横じま9本に、左上に白い十字が入った構成です。それぞれの要素に、ギリシャという国が大切にしてきた歴史・信仰・自然が表れています。
青はエーゲ海の青、そして自由の象徴。白は雲や波の白さ、さらにギリシャ正教の純粋さを表しています。この2色は、ギリシャ人の自然と共にある暮らしと信仰心を示す色として定着しています。
また、白は正義と清らかな闘い、青は希望と犠牲の記憶という解釈もあり、色自体に歴史的重みがあるんです。
横じまは全部で9本。これはギリシャ独立戦争のとき、戦士たちが掲げたスローガン
「Ελευθερία ή Θάνατος(自由か死か)」の9音節を象徴していると言われています。
つまり、この横じまには独立のための誓いと意志が刻まれているということなんですね。
左上の白い十字は、ギリシャの国教であるギリシャ正教会を象徴しています。長い間オスマン帝国の支配を受けながらも、信仰によって民族の結束を保ち続けたギリシャ人にとって、宗教は国家の支柱だったんです。
この十字は、国の精神的なアイデンティティを示す大事なポイントになっています。
フィンランド、スコットランド、イスラエルのように、十字をあしらった国旗や青と白の組み合わせでいくつか連想されるものはありますね。
しかしやはりギリシャ国旗の青白ストライプ+白十字という独特な組み合わせは、ほかにあまり見られず、見た瞬間に「ギリシャだ」とわかるデザインになっています。
現在のギリシャ国旗は、独立戦争から生まれたデザインであり、ギリシャ国家の歴史と歩調を合わせて変化してきました。
オスマン帝国からの独立を目指すなかで、1822年に現在の横じま+十字の旗が革命政府によって採用されました。当時は海軍旗として使われ、陸軍は白地に青十字の別のデザインを使用していたんです。
ギリシャは20世紀に入ってから王政復古や軍事政権など政治的に不安定な時代があり、国旗も王冠入りの旗シンプルな青十字旗が使われた時期がありました。
その間も、現在のデザインは海軍旗や国際的なシンボルとして生き残っていたんですね。
王政の廃止と共和国の確立を経て、1978年に青白ストライプ+十字の旗が正式な国家旗として採用されました。以来、ギリシャ国旗として一貫して使われ続けています。
ギリシャの国旗は、自由への情熱、海と空の自然、そして信仰による団結がすべて詰まったデザインです。9本のストライプには命をかけた独立の誓いが込められ、青と白の配色には国民の生活と心の風景が映されています。
この旗を見るたびに、ギリシャ人の誇り・勇気・そして信仰が感じられる。まさに、国家の精神がそのまま形になった旗なんですね!